小説『運転者 未来を変える過去からの使者』 喜多川 泰(著)

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著者:喜多川 泰


愛媛県立西条高等学校、東京学芸大学卒業。

卒業後教育者を目指し大手の学習塾に就職、後に独立し1998年横浜に新たな学習塾を立ち上げた。塾生の学習意欲を高めたり人生教訓を教える為、毎度授業の前の時間を使って話をしていたが、ある塾生からそれらの話を本にまとめてみたらどうかといわれたのを切っ掛けとし、
本業の傍ら、自身のデビュー作となる2005年にファンタジー風の自己啓発書『賢者の書』を執筆、ディスカヴァー・トゥエンティワンから出版した。

引用元:ウィキペディア

あらすじ

 生命保険の営業職に転職して、二年目の岡田修一。給与形態は完全歩合制。ある日突然、自分の顧客、20名に契約解除されてしまう。これでは、妻が楽しみにしている旅行はキャンセルするしかないが、なかなか言い出せない。娘は不登校で学校から呼び出される….などなどが重なり、「……なんで俺ばっかりこんな目に合うんだよ」と苛立たしさが隠せない。その時、1台のタクシーがやってきて、後部座席の扉を開けた…そのタクシーは、乗客の「運」を「転」ずるという。そこから運転手と修一の不思議な関係が始まっていく…..

最高の運気がやってきているのに気づくには「上機嫌」でいること

「もう一回言いますよ。上機嫌でいないと、運の転機を感じることはできません。機嫌が悪い人は、人生を大きく変える大逆転のチャンスすら、イライラしたまま、さっさと終わればいいのに、と思ってしまうんです。

運はポイント制

「そうですよ。運は<いい>か<悪い>で表現するものじゃないんですよ。<使う><貯める>で表現するものなんです。だから先に<貯める>があって、ある程度貯まったら<使う>ができる。

報われない努力なんてない

「頑張っているのに報われないっていう人はみんな、種を蒔いてそれを育てているんですが、ちゃんとした収穫期の前に『まだ育たない』と言って嘆いているようなもんです。もっと長い目で見たら報われない努力なんてないんですよ。」

本当のプラス思考とは

 「自分に都合のいいことをイメージしていれば、それが起こるなんて、プラス思考じゃないですよ。本当のプラス思考というのは、自分の人生でどんなことが起こっても、それが自分の人生においてどうしても必要だから起こった大切な経験だと思えるってことでしょう」

感想

 これは、小説の形態になっている自己啓発本。「夢をかなえるゾウ」をファンタジーにしたようなかんじ。「上機嫌」でいることの大切さは理解できるけど、なかなか難しいというのは、主人公の修一も同じ。はじめはかなり無理があって、うまくいかない。けれど、だんだん運転手のことを信用し、肩の力が抜けてくる。

「何が起こるかわからないが、起こることを楽しんでみよう」
そう腹に決めてみると、自然と上機嫌になれた。

 人と比べず、自分がどれだけ恵まれているかに気付くことの大切さ。この恵まれている時代は、前の世代の人たちのたくさんの血と汗と涙と命によって作られている…..ということに思いを馳せることができる。そして、修一の父親とその父親の物語は、とても感動的で胸が詰まる。とても読みやすく、自己啓発的な部分が多いけれどストーリー自体も十分堪能できる。日常に追われ、余裕のない心が浄化されるよう。「最近ついてないなぁ…」と塞ぎ気味の人に特におすすめ。

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