実話をもとにしたおすすめ映画『博士と狂人』

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原題The Professor and the Madman
監督P.B.シェムラン
出演メル・ギブソン, ショーン・ペン, ナタリー・ドーマー
上映時間2時間4分
製作国アメリカ合衆国・メキシコ・イギリス・フランス・ベルギー・アイスランド・アイルランド・香港
製作年2018年
ジャンル伝記ドラマ

あらすじ

貧しい家に生まれ学士号を持たない学者マレーと、エリートながら精神を病んだアメリカ人の元軍医マイナー。辞典づくりという壮大なロマンを共有し、異端の天才たちふたりは固い絆で結ばれていく。だが、大英帝国の威信をかけた一大事業に犯罪者が協力していることが明るみになるとプロジェクトは暗礁に乗り上げ、ついには、時の内務大臣ウィンストン・チャーチルや王室をも巻き込んでいくことになるのだが――。

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感想

 辞書づくりというところには正直あまり惹かれなかったけど、ショーン・ペンが出ているので見てみた。狂人役はショーン・ペン。ショーン・ペンは、マドンナの最初の夫くらいにしか思っていなかったけど、その後見た「デッドマン・ウォーキング」での死刑囚役があまりのも素晴らしくて今でも忘れられない。それ以来ショーン・ペンが出演している映画は見たくなる。博士役はメル・ギブソン。「マッドマックス」の人というくらいであまりちゃんと演技をみたことがなかった。

 この作品は、世界最高峰の辞書「オックスフォード英語大辞典」作った男たちの実話をベースにした物語。その膨大な時間と労力をかけた辞書づくりの苦悩と壮大さがよく描かれている。でも、私は、なんといっても好きな部分は狂人マイナーと未亡人イライザの関係。あまりにも切ないんだけど…..
 ある時、マイナーはイライザが文盲であることに気付き、自分が教えると申し出る。その時のセリフ。

言葉の翼を持てば 世界の果てまで飛べる 

<中略>
読書している間は 誰にも追われない
本を読んでいる間は 私が追うんだ
神のあとをね
どうか一緒に追ってください

「博士と狂人」

 下記は、博士マレーがマイナーのイライザへの気持ちを知り、かける言葉。

私が愛について知っているのは 痛みさえ癒しになること
<中略>

あなたの愛を通して 神は彼女に恵みを

「博士と狂人」

 こちらは、博士マレーの奥さんの言葉。夫のために凛としている姿は、とてもかっこよくて感動した。

常識から外れた生き方も 認めてほしいのです

自分らしくあることを 罰しないでください

「博士と狂人」

 他にもまだまだ心に残るセリフがたくさんある。まさに「重厚」という言葉がぴったりの映画。罪と赦しについてすごく考えさせられる。もちろんショーン・ペンの演技は期待を裏切ることなく鬼気迫るものがあったし、メル・ギブソンの心の中に情熱を燃やしている演技も抜群だった。とってもおすすめ映画だけれど、後半見ていて苦しくなって、ちょっとだけ心が消耗してしまうかもしれない。心が元気な時に観ることをおすすめする。

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