デイヴィッド・リンチ監督映画好きにおすすめ!『デイヴィッド・リンチ 幻想と混沌の美を求めて』

【PR】本ページはプロモーションが含まれています

本の長さ310ぺージ
出版社フィルムアート社
発売日2024年2月23日
寸法2.5 x 18.3 x 21 cm

人間は探偵に似ていて、何が起こっているのか、真実は何なのかを知りたがる。
――デイヴィッド・リンチ

【目次】

イントロダクション
特定の都市への恐怖
悩ましく暗き物どもの夢 『イレイザーヘッド』の内幕
皮膚の下 『エレファント・マン』の驚くべき真実
迷える宇宙 『デューン/砂の惑星』の苦悩と驚異
わが家に勝る所なし 偉大なる倒錯 『ブルーベルベット』
大衆向けのマグリット 『ツイン・ピークス』のテレビ版と映画版の奇妙な事件
オズの国へひた走るエルヴィスとモンロー 『ワイルド・アット・ハート』の逃避行
イン・ザ・ループ 『ロスト・ハイウェイ』を解き明かす
芝刈り機の男 涙腺を刺激する『ストレイト・ストーリー』
気がつけば謎のなか 『マルホランド・ドライブ』の果てしない誘惑
超現実の旅 『インランド・エンパイア』と踊り明かす
きみが好きなあのチューインガム、復活するってさ 『ツイン・ピークス』への待望の帰還
フィルモグラフィ
参考文献
謝辞

出典元:デイヴィッド・リンチ 幻想と混沌の美を求めて

感想

 たまたま、ちょっとした時間潰しのために立ち寄った本屋さんで、衝撃的な出会いをしてしまった。それがこの『デイヴィッド・リンチ 幻想と混沌の美を求めて』。ハッキリ言って値段が高い。税込み¥3,520。私にとって書籍代になかなか出せない金額。(大抵どんなに好きな作家の本もなるべく文庫本になるのを待っている。)でも、発売されてまだ間もないし、『ツイン・ピークス The Return』までもが入っているところが嬉しい。それにしても、いつも本の置き場所に苦悩している身としては、この本はかなりスペースをとるし。。。(縦:21cm × 横:18.3cm × 厚さ2.5cm)
 でも、チラッと見ただけで、どうしようもなく惹かれてしまった。知りたかったデイヴィッド・リンチ情報がギュッと詰め込まれているよう。なんとか自分を諦めさせようとしても抗うことができず、悩んで悩んで購入。私は1996年頃、渋谷パルコで開催された「デイヴィッド・リンチ展」にも行っているほど好きなんだからいいよね、、、と自分に言い聞かせて。。。本を購入してここまで楽しみでウキウキしたのは久々。早く家に帰って本を開きたくて仕方がなかった。

 とにかく読みごたえは十分。カルトの帝王と言われている、デイヴィッド・リンチ監督でも映画を完成させるのに、どれだけの苦難を乗り越えなくてはならないのかがよくわかる。次から次へと問題はでてくるし、やっと完成させても酷評されたり。。。ひとつひとつの作品に臨む、当時の監督の心境や立場などが詳細に描かれているので、デイヴィッド・リンチ作品の流れがよくつかめる。その作品を作るきっかけになったエピソードや俳優とやりとりなど、裏話的なところも結構あって楽しい。
 作品によっては、もっといろいろとエピソードが知りたいと思うものもあったり、訳が若干読みづらい文章になっているところが気になるけど、買ってよかったと思う。デイヴィッド・リンチの代表的な作品がひとつにまとまっていることに価値があるし、本を開けばその世界をパラパラとめくれる贅沢さ。そして、この本を読んでから改めて作品を観なおすとまた違った見方もできたりする。
 万人にはおすすめとは言えないけど、デイヴィッド・リンチ好きには、おすすめの一冊。
映画『デヴィッド・リンチ:アートライフ(字幕版)』もおすすめ


デヴィッド・リンチ:アートライフ(字幕版)