話題沸騰!! 衝撃のラストおすすめ小説『世界でいちばん透きとおった物語 』杉井光(著)

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著者:杉井 光

電撃小説大賞の銀賞を受賞し、2006(平成18)年電撃文庫『火目の巫女』でデビュー。その後電撃文庫「神様のメモ帳」シリーズがコミカライズ、アニメ化。ライト文芸レーベルや一般文芸誌で活躍。他の著書に「さよならピアノソナタ」シリーズ、「楽園ノイズ」シリーズ、『終わる世界のアルバム』、『蓮見律子の推理交響楽 比翼のバルカローレ』などがある。

新潮社

あらすじ

大御所ミステリ作家の宮内彰吾が死去した。宮内は妻帯者ながら多くの女性と交際し、そのうちの一人と子供までつくっていた。それが僕だ。「親父が『世界でいちばん透きとおった物語』という小説を死ぬ間際に書いていたらしい。何か知らないか」宮内の長男からの連絡をきっかけに始まった遺稿探し。編集者の霧子さんの助言をもとに調べるのだが――。予測不能の結末が待つ、衝撃の物語。

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感想

 たまたま行った本屋さんの文庫コーナーで一番目立つところにあってタイトルまず惹かれた。帯には「王様のブランチ」で超話題!! 絶対に予測不能な衝撃ラストーーーネタバレ厳禁!と書いてある。「そんなにおもしろいのかなぁ」と思い購入。その後、気付いたのだけど雑誌「ダ・ヴィンチ」8月号のプラチナ本にも登場していた。相当話題の本のよう。いつもプラチナ本は、編者の方々の感想が載っているのに、今回はマンガになっていて「ネタバレせずには無理でした」ということだった。私の中では相当ハードルが上がって期待満々で読み始めた。

 本の厚さは、こういった類の本にしては薄い方で、頑張れば一気に読めそう。内容は、主人公、燈真が会ったこともない父親の最後の原稿を探していくお話。まず、主人公に好感が持てる。そして全部が主人公の一人語りで、章が変わっても場面が変わったりせず、ずっと話が続いていくのでとっても読みやすく、物語に入り込んでいける。最初嫌々ながら原稿を探す燈真がだんだん「どんな小説なのか?」と興味を持っていくのと一緒に読者もどんどんその小説が気になってくる。どんな小説なのか???

 私はこのような本は、今までに知らない。こんな衝撃の仕方があるのか…..というのがます読後の感想。そして、じわじわとその凄さがどれだけ凄いのかということが実感できてくる。衝撃だけでなく、ちゃんと心打つ感動物語でもある。話題に乗っかって読んでも損はない一冊。”紙の本でしか”体験できない感動を味わってみて欲しい。