原題 | LA VIDA SECRETA DE LAS PALABRAS |
監督・脚本 | イザベル・コイシェ |
出演 | サラ・ポーリー, ティム・ロビンス, ハビエル・カマラ, エディ・マーサン |
上映時間 | 1時間55分 |
製作国 | スペイン |
製作年 | 2005年 16+ |
ジャンル | ドラマ・ロマンス |
あらすじ
工場に従事するハンナ(サラ・ポーリー)には誰にも打ち明けられない“秘密”があった。友達も作らず何の楽しみも持たず、アパートと勤め先を行き来するだけの日々を送っていた彼女は無理矢理とらされた長期休暇を持て余していたが、これといった目的も持たずに長距離バスに乗り、見知らぬ街を訪れた。そこで出会った男から、期限付きで看護士として雇われる事になったハンナ。海の真ん中にぽつんと浮かぶ油田掘削所に連れていかれ、ベッドに寝たきりのジョゼフ(ティム・ロビンス)の看護をすることになる。
KINENOTO
感想
こちらは『死ぬまでにしたい10のこと』と同じく、イザベル・コイシェ監督・脚本、サラ・ポーリーが主演の作品。英語のタイトルは「The Secret Life of Words」で原題の意味は、「言葉に秘められしもの」だそう。(ウィキペディア)
最初から、ハンナの様子は頑なでどこか投げやり。熱心に刺しゅうしていると思ったら、今まで作っていたものをあっけなくゴミ箱へ捨ててしまう。彼女が看護することになったジョセフは、「ショーシャンクの空に」でおなじみのティム・ロビンス。彼は、油田掘削所の火事で角膜にダメージを負い、一時的に目が見えない状態。そのジョセフに名前さえ教えたくないハンナ。彼女のすべてを拒絶するような態度はどこから来るのか?彼女にはどんな秘密が?と思いながら見ていくことになる。
そんなハンナもジョセフの看護をしていくうちに、少しずつ会話を楽しむようになっていく。ジョセフが秘密をひとつ話したら、ハンナもひとつ自分の事を話すというように…..。他の油田掘削所にいる、シェフの優しさや、海洋学者の純真さなども、ハンナの心を少しずつ溶かしていく。そして、ジョセフを病院に移すことになり、最後の日にハンナの最大の秘密をジョセフに語る。回想シーンなど一切使用せずに、サラ・ポーリーの語りの演技だけなのだが、その残酷さが恐ろしいほどに伝わり、衝撃を受ける。
人は10年もすれば、起こった戦争のことなど忘れてしまうし、私のような無知な者は知らないで過ごしている。この映画は世に必要な作品なのだと思った。重いと言えば重いストーリーだけど、救いはある。衝撃的な終盤で忘れがちな点がいくつかあって、再度落ち着いてみるともっと深いことが表現されていることに気付いていく。深く考えさせられる作品。
本ページの情報は2023年12月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにて
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